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2023年6月8日木曜日

低炭水化物・高脂質のケトジェニックダイエット、米心臓協会は最低評価、病気のリスク高める恐れも

ナショナル ジオグラフィック日本版 一見魅力的だが健康的に続けるのは困難、このダイエット法で得をするのは誰なのか ケトジェニックダイエットは、炭水化物を減らし、動物性および植物性脂肪(アボカドなど)とタンパク質を多く摂取することに重点を置いている。(PHOTOGRAPH BY CHARLIE HAMILTON JAMES)
「ケトジェニックダイエット」が人気を集めているのも無理はない。おいしくて脂肪分の高いハードチーズやバター、ベーコン、ステーキ、ハンバーグを好きなだけ食べても良いというのだから。炭水化物を極端に減らして高脂肪分の食品を多く取るようにすれば、体は炭水化物の代わりに蓄えられている脂肪を燃焼するようになる、というのがケトジェニックダイエットの考え方だ。 判定画像:老化の度合いはやはり顔に表れる  しかし、ケトジェニックダイエットは本当に健康にいいのだろうか。米心臓協会(AHA)が2023年4月27日に発表した報告書は、これを最も不健康なダイエット法のひとつに分類している。この報告書は、人気のダイエット法を健康という観点から4つのグループに分けているが、そのなかでケトジェニックダイエットは一番下のグループに入れられた。  その理由は、心臓の健康に欠かせないとされている食品群を制限し、反対に控えるべき飽和脂肪酸の多い食品をたくさん取るよう推奨するダイエット法だからだ。 ケトジェニックダイエットの基礎知識  体重を減らす理想的な方法は、脂肪を燃焼させることだと考えられている。ケトジェニックダイエットは基本的に、炭水化物からのカロリー摂取を10%以下に抑え、脂肪からのカロリー摂取を70%以上にすることだと、米テキサス工科大学の栄養科学助教で、AHAの報告書を執筆した一人であるクリスティーナ・ピーターセン氏は言う。そのため、たいていは動物由来の食品を多く摂取し、植物由来の食品を減らすことになる。 「通常、体はブドウ糖や炭水化物を主なエネルギー源にして機能しています。ケトジェニックダイエットで炭水化物の量を制限すると、体がそれに適応して、脂肪をエネルギー源として使うようになります。しかし、体のすべての細胞が脂肪をエネルギーにできるわけではありません。そこで、ケトン体が作られます」  体は、一定量のタンパク質、脂肪、炭水化物を蓄えておいて、飢餓状態のときににそれを燃料として使用する。この蓄えは食べるたびにバランスよく補給されるが、脳の働きに欠かせない炭水化物の蓄えがなくなると、体は脂肪を分解して「ケトン体」と呼ばれる物質を作り出し、それを優先的なエネルギー源として使うことができる。  ケトン体が増えると、体は「ケトーシス」と呼ばれる代謝状態に入る。すると、最初は倦怠感や口の渇き、全体的な体の不調を感じることがあるが、慣れてくればこの症状はなくなる。  米ロードアイランド大学の栄養・食物科学准教授で、同じく報告書の執筆者であるマヤ・バディベルー氏は、ケトジェニックダイエットを始める最大の理由が減量だと話す。手っ取り早く減量したい人の多くは、炭水化物に関する込み入った知識や適切な摂取量の管理よりは、白黒がはっきりしたルールや、一部の食品群だけを完全に排除する方法を選択したくなるものだ。しかし、それで短期的には減量できるかもしれないが、長続きさせるのは難しく、むしろ逆効果になる可能性も高い。 難しい「炭水化物を10%以下に」  ケトーシスの状態を維持するには、炭水化物の摂取量をカロリーベースで10%以下にしなければならない。ということは、多くの食品群を制限しなければならなくなる。穀物や果物、でんぷん質でない野菜、多くの乳製品、一部のナッツ類は炭水化物を含むため、減らさなければならない。そこで、多くの場合、脂肪分の多い乳製品や肉類をたくさん摂取することになる。  健康的にケトジェニックダイエットを実行するには、脂肪分の多い牛肉などの赤肉よりは、アボカドやナッツといった植物由来の脂肪や、油の多い魚を取るようにした方がいい。しかし、こうした食品の多くは炭水化物も含まれているため、制限を長く続けるのはさらに難しくなる。 「健康的なやり方がまったく実行不可能というわけではありませんが、制限する食品群が多くなればなるほど、ルールを守るのが大変になります。心臓に優しい油だけを長期的に取り続けるのは無理があるでしょう」と、バディベルー氏は言う。 制限する食品群が多いことの弊害  たとえうまく管理できたとしても、このダイエット法では全粒穀物、果物、野菜から得られる健康的なファイトケミカル(ポリフェノールやカロテノイドなどの植物由来の物質)や食物繊維まで摂取できなくなってしまう。  今のところ、ケトジェニックダイエットが長期的な健康に与える影響を調べた研究はない。  ピーターセン氏は、現時点でこのダイエット法について知られていることや、食べていいものといけないものを見ると、いずれも心疾患のリスクを高める可能性があると考えている。「短期的な研究では、血中コレステロールの値が上昇することが示されています。これも、心疾患の重要なリスク要因です」  ピーターセン氏によると、全粒穀物は血中コレステロール値を下げ、果物と野菜は血圧を下げることが研究で示されている。さらに、これらの食物はすべて、長期的に心疾患のリスクを引き下げるとも考えられている。 「また、でんぷん質でない野菜を食べる量が少ないと、食物繊維が不足する可能性があります。そうなると、がんのリスクが上がり、コレステロール管理によって得 られるプラスの効果にも影響が出る恐れがあります」と、バディベルー氏は言う。 数あるダイエット法、リスクを知って  栄養士のマヤ・フェラー氏によれば、ケトジェニックダイエットを始めたいと希望する患者が多いという。短期間のうちに減量でき、普段の血糖値を下げられると考えているからだ。それが可能であれば、糖尿病や境界型糖尿病(いわゆる糖尿病予備軍)の患者には朗報だ。しかし、問題は心疾患や脳卒中のリスクを高めるLDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)も増やしてしまうことだ。 「糖尿病患者の場合、血管系全体を見る必要があります。長期的に体に害を与えるものを提案したくありません。(血管の壁にできるこぶのような)プラークが蓄積する可能性もありますし、そうなれば内分泌系に必ず影響が出てきてしまいます」  それならば、このダイエット法で得をするのは誰なのか。  専門家は、誰も得しないと答える。ケトジェニックダイエットはそもそも、薬剤抵抗性てんかん患者への食物療法として開発されたものだ。根拠に基づいたガイドラインを読めば、それ以外の疾患や治療法に推奨できるものにはとても見えないと、ピーターセン氏は言う。  糖尿病患者に対しても、古典的なケトジェニックダイエットは推奨できない。炭水化物を減らすのはいいが、血糖値を管理するには摂取カロリーの20~40%に抑えることが望ましい。ケトジェニックダイエットでは、これを10%以下にしなければならない。  AHAの報告書は、どんな人気のダイエット法にも健康的なやり方とそうでないやり方があることを明らかにしている。栄養に関する誤った情報を流したり、間違った点を強調したり、単純化しすぎることで、本来の意図とは違った形でダイエット法を取り入れてしまう人が増える恐れがある。フェラー氏は、この報告書がソーシャルメディアに広がる誤情報への答えになると考えている。  ケトジェニックダイエットの長期的な影響を示した決定的な科学研究はないが、このダイエット法が、心臓の健康に関するAHAの指針に沿わないことはわかっている。また、専門家が広く推奨しているわけでもない。人の体は一人ひとり違うとはいえ、ケトジェニックダイエットを考えているなら、まず医師に相談しよう。

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